喘息について の Q&A

 ぜんそくは女の子より、男の子の方が多いと聞いたことがありますが、本当でしょうか? ウチは息子なので心配です。

 そのとおりです。小児気管支ぜんそくは、一般に女の子より男の子の方に多いことが特徴のひとつです。小児ぜんそくが多く発症する低年齢では、特に男児の方に多く見られ、年齢が大きくなるにつれ、とりわけ5歳以降では女子の発症が増える傾向にあります。そして思春期以降、13歳、14歳を過ぎたころから女子の割り合いが増え、男女比は1対1に近づいていきます。 小児ぜんそくはほぼ60パーセントが2歳までに発病し、そのうちの70パーセントくらいは、10歳から15歳の間に自然治癒(ゆ)します。ですから、低年齢の男児のぜんそくも、自然治癒することが多いのです。逆に思春期以降に発症すると重症であったり、治りにくい例が多く、小児ぜんそくは女子の方が治りにくいといわれるのは、このためです。



 48ヶ月の息子が、先日(912日)初めての喘息の発作で八事日赤に入院しました。今まで「喘息」であると、言われた事がなかったので、先生の言われる事に初めて知る事が多く、薬も3種類いただきました。1).テオドールドライシロップ2).ムコダイン細粒べラチンドライシロップ(2種混ざった物)3).ザジテンドライシロップ
先週の日曜より、セキと鼻水が出るようになり、喘鳴も聞こえますので、今までの小児科へ行って診察を受け、薬をいただくとき、「日赤ではこの3種類の薬をいただいて、ザジテンは今も飲んでます」と伝えました。すると、「この間の発作は、アレルギーというより、風邪から来てるので、テオドールやザジテンは必要ないとおもう。今回は、抗生物質の風邪薬にべラチンと同じ効果のある薬を混ぜて出しておきます」との事でした。入院した時に大変な不安を感じ、喘息の発作をおこさないためにアレルギーを押さえ、予防すると説明を受けた「テオドールとザジテン」はいらない・・と言われると、ホントにいいのか?と思ってしまいました。 松川先生の薬についてのお考えをお聞きしたいのです。お忙しいところ、申し訳ございませんが、よろしくおねがいます。

 
 私もたとえ喘息発作が初発でも喘息の反応が起こる様でしたらしばらくの間は喘息の予防としてテオドールと抗アレルギー剤を飲むべきと考えて居ります。喘息の治療は発作を起こさせない様に予防する事が大切なのです。風邪の反応が起きたとしても、それらを中止する必要はありません。テオドールと抗アレルギー剤に風邪薬を併用すればいいと考えます。ただ喘息性の症状(体質性の反応)は風邪と間違え易い症状です。喘息性の症状でも鼻汁や咳がでます。呼吸困難がなければ喘息ではないとは言えません。喘息性のものと染性(一般に言う風邪)のものと見極めなくてはなりませんが、熱がない時、痰や鼻汁がさほど黄色くない時は感染は起きていないと考えていいと思います。そのな時は抗生物質は必要ありません。例え感染が重なっていたとしても熱が出てきたら抗生物質を飲めばいいと考えても遅くはありません。慌てて書きましたので乱文をお許し下さい。     


 喘息で以前に治療をしてましたが、よくなったので通院を勝手にやめてしまいました。もう3年くらいになりますが、喘息は起こしてません。ほっておいてもいいですか。

 3年間喘息症状がなければ取り敢えずは治療の必要はないと思われます。ただ喘息は完全に治ってしまうものではありません。無理な生活が続いたり、精神的なストレスが在ったり、妊娠出産などによる変調があったりすると再び喘息発作が起きてしまう事がよくあります。体調を乱す事があると喘息が起きやすくなります。普段から規則正しい生活、適度な運動を心掛けて下さい。また再び喘息症状が出た時には早期に治療を開始してしっかり治しきって頂ければ慢性喘息にはなりません。喘息の本体である気道粘膜の過敏性を完全に取り除いて治療を中断すれば良いと考えますが、その為には最低3ヶ月間喘息症状のない状態を維持する事が大切です。